組織の活性化の三段階
組織を活性化させるためには、三つの段階があると言える。
一つ目は、経営陣(経営者)のやる気化
二つ目は、部課長陣のやる気化
三つ目は、具体的な数値計画やアクションプランの立案実行
これは基本的には一つ目から進めていかねばならず、下から徐々に進めていくものでない。
現場レベルで出来る事は、あくまで三つめのことであって、それだけでは物事は何も変えていくことが出来ないという現実がある。
文句があるなら出世してから、といったところで、所詮二つ目の話だ。結局本質的に物事を変えていく一つ目から組織を活性化させていくことは出来ない。
組織というものは、基本的に一つ目から変えていく必要がある。とはいえ、経営者を変えるということは、人間を変えるということであって、尋常なときでは到底起こりえることではない。
組織が順調で売上も利息もそれなりであって、銀行からちやほやされている状態で変えるなんて事はあり得ないし、そもそも変えるなんておこがましいことなのかもしれない。
その中で組織人として不満があったとしても、一つ目の問題を解決しないまま組織を良くしようと動くことになる。
これは極めていびつな状態で、それをおこなおうと動く人間は摩耗していくだけのことだ。経営者が評価をしていればすこしは、自らの変えたい方向と同じということで、一つ目から変えるということの条件を満たしているのかもしれない。
しかし経営者が変わるということは、部下を信任して任せるとか、あるいは自分が現場の目線で、社長に任せてもらうとかそういうレベルの事ではないのだ。
再生とか、倒産とかそういう危機的場面で。生きるか死ぬかの場面で、責任を取ることではじめて組織は変わっていく。経営者は変わり、部課長は変わり、計画は生きたものになり、組織は活性化する。
平時の組織ではそれが出来ないかどうかは、私には分からない。
一組織人としてはとても難しかったという実感があるだけだ。
生命の危機に瀕している勢いで保守的な状況を打破しに行く。
そのためには上からであることが必須であり、それは計画ではなく、意識の更新からだということだ。